「現金があるようでない」とは、なんだかなぞなぞのような話で
す。
企業によっては、期末の現金残高が多い場合があります。
もっとも、現金が金庫等に保管されていれば問題ありません。
問題なのは、帳簿上に多額の現金残高があるのに、実際はないと
いう場合です。
大手企業では考えられないことですが、中小企業ではしばしばあ
るようです。
大体、大手企業では、部門などの営業規模(社員数)などで小口
現金の残高を決めて管理しています。
また、毎月抜き打ちで現金残高をチェックしますので、小口現金
を担当している人は結構大変です。
基本は、毎日現金残高を合わせておくことに尽きます。
中小企業では、まず小口現金という概念がない場合がおおそうで
すが、理由は、経営者が現金を扱うことが多く管理していないと
いうことのようです。
このような場合、期末で現金が合わない、というよりは合わせる
意識がない。
経営自身も現金を自分のお金だ、と考えているようです。
いろいろ読んでみますと、このような経営者のもとに税務調査が
入ると、これまた大変そうです。
領収書がない、契約書がない、経営者本人への貸付金になってい
ないなどありますが、場合によっては、経営者の賞与となるケー
スがあるようです。
いずれにしても小口現金管理ができないのであれば、毎月の現金
残高くらいは合わせておきたいものです。
一度、痛い目にあわれた経営者は、その後、しっかりと管理され
ているようですが。。。
大企業と中小企業の経理の違いには、現金残高に限らず、しばし
ば驚かされます。