いわゆるワンマン経営者が経営を担う企業では、世代交代がおき
にくいでしょう。
理由は、ひとりの傑出した人間の能力だけで企業が成長していく
からです。
部下は、経営者の指示に従うだけで考えることをしなくなり、経
営者以外は手足として動くことに専念します。
その結果、経営者以外の人間が考えることをしなくなり、責任感
がきわめて希薄になります。
私がみてきた企業だけでも少なからずそのような企業がありまし
た。
現在は、ほとんど存在しなくなりました。
もちろん、中には優秀だといわれる部下もいたようですが、大体
ワンマン経営者から去っていくことが多いようです。
一代で大企業を創業した人の能力を否定するつもりはありません
が、その能力が企業の組織化を阻むことにもなります。
そのような偉大な経営者からみれば、すべての人材が能力不足に
映るでしょう。
これが極まったのが、日本電産ではないでしょうか。
ことここに至っては、経営者が亡くなられること以外経営体制を
抜本的に変えることは不可能ではないでしょうか。
しかし、それまでのひずみがでてくるのも致し方ないこでしょう
う。
創業系でもソニー、京セラなどとの違いをみておく必要がありそ
うです。