製造業の在庫

食品や日用品に限ってみれば、東京から少し離れて住んでいる私
には東京都内(品川区や目黒区)でみる商品価格と地元でみる商
品価格に、同じ商品でも大きな価格差があります。
元々ありました、といったほうが正確でしょうか。
やはり生活水準が高い場所では商品価格は高く、私が住む場所で
は商品価格は低いようです。

もちろん生活水準だけではないと思います。
私のメーカー在籍経験でも東京23区が商品価格が一番高く、周辺
部へいくと、安くなっていました。
営業会議でよく議論になりましたが、メーカーの立場からすれば、
生産数量が絶対です。
製品価格を上げると、当然ですが、製品がダブつきます。
製品が倉庫の中にあっても倉庫代は積みあがります。
まして乳製品などはすぐに販売しないと、賞味期限切れになりま
す。

メーカーは、東京都内を避けて周辺部や地方で販売攻勢をかけて
いくことになります。
しかし、私が在籍した企業がそうだったように需要の伸びが期待
できない時代(人口減少や賃金の上昇が少ない)は、大手企業同
士の合併による生産設備の削減や人員削減をおこなう以外に手が
ありません。

近い将来、国内中心の業種では大手企業同士の合併などが、これ
まで以上におこなわれてくるでしょう。
今回のインフレがたちが悪いのは、米国などの金利の上昇で景気
過熱を抑えますから、円安によるわが国大手企業の利益増加は一
時的と捉えられ、企業は、これからはじまる景気後退に備えた対
策、いわゆる内部留保を考えながら経営のかじ取りをすることで
す。

賃金が継続的に上がっていく保証はどこにもありません。
生活者は、物価上昇と賃金上昇が少ない環境の中で生活防衛に走
ります。
国内中心の製造業にとってきわめて厳しい環境が続くということ
です。

国内販売を中心とした大手企業に覚悟がいる時代がきているよう
です。
国内の人口減少と円安による資材高騰、電力やガスなどの値上げ
と経営環境が厳しくなっていることは明白です。

地元では、一度は消えていた有名メーカーの商品が特売でちらほ
らみられるようになってきました。
製造業の弱点は在庫の積み増しです。
これが恒常的に発生すれば、メーカーは、東京などのエリアを避
けて目につきにくいエリアから販売攻勢(値下げ)をかけてきま
す。

日本国内ではこの繰り返しでなんとかやってこれましたが、これ
からの時代は、この繰り返しができないのではないか、と私は考
えています。
当然、国内需要に対応した生産規模や人員配置にしていくという
ことになるでしょう。
それをしなければ利益を生み出せない時代がきているということ
ではないでしょうか。

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