中小企業の経営課題のひとつは、お金の流れの全体像を理解してい
ないことでしょうか。そのためお金のやり繰りに苦労します。利益
からお金の流れをみるくせをつけるのが一番よい方法でしょう。

あくまで税金ではなく、利益ですが、中小企業のキャッシュフロー
は当期税引後利益（当期純利益）＋減価償却費と、考えておけばよ
いと思います。
このなかから借入金の元本を返済することになります。さらに設備
投資をおこなう場合も当期税引後利益＋減価償却費の中から支出す
ることになります。

ただし、単純に当期税引後利益＋減価償却費の額が大きくても投資
のための有価証券を購入したり、多額の設備投資をおこなうとキャ
ッシュフローがマイナイになりますから注意が必要です。また、減
価償却費を増やすために設備投資をおこなう、あるいは土地建物を
安易に購入するなどすれば、借入金を増やすことにつながります。

あくまで利益のうち、繰り越せる金額、いわゆる繰越利益剰余金を
いかに効果的に残せるかどうか、経営判断をすることになります。
経営判断をするためにお金の流れ（キャッシュフロー）をみておく
のです。

詳しいことをお知りになりたい場合、専門家である公認会計士さん
などへ相談されることをお薦めします。