世の中は、時代とともに言葉が躍ります。クラウド、IoT、
SaaS、ERP、DX等々、これでもかというくらいメーカー
は販売攻勢をかけてきます。経営者や社員も戸惑うばかり
でしょうか。
多くのシステムがありますが、導入しただけで経営基盤が
盤石になるわけではありません。簡単な言葉で言えば、こ
のようなシステムは「箱」でしかありません。箱をどのよ
うに使うかという視点と問題意識が必要です。
いろいろなシステムを導入する前に、自社における業務プ
ロセスが理解できていなければなりません。とくに経営者
がこのことに気づいていないと悲惨です。箱をそろえれば
経営改善できるという幻想でしょうか。
システムの導入は、現状の問題をどのように改善して経営
効率を高めるかにあります。まず、自社の業務プロセスの
問題や課題を把握していることが前提となります。ここが
出発点です。創業経営者は、儲けるための施策も重要です
が、事業が拡大するとともに自社の業務プロセスを把握し
ておくことが必要になります。理由は、自分以外の多くの
社員が活動して事業を進めていくからです。
システム導入は、経営体制(業務プロセス)を見直すため
の転換点と考えておきましょう。
システム導入の要は、自社の業務プロセスと自社の課題を
どのように把握するか、ということを考えてみることでし
ょうか。経営の原理原則ですが、できていない経営者がい
かに多いことでしょう。