中小企業においても売上が10億円を超えるようになれば、
管理会計を導入することが必要です。理由は、計画に基づい
て経営を管理していくことが求められるからです。ここでも
大切なことは、現場に権限を移譲することです。理由は、明
確です。利益責任があるところが計画を作る、ということで
す。また、どの時点から管理会計を導入するかは、会計士さ
んなどと、よく相談されるほうがよいと思います。
そんなことできないと考える経営者が多いと思いますが、人
間はチャンスを与えればやりぬくものです。また、お互いに
フランクに話ができる関係を社員と築いておくことがベース
でしょうか。管理会計は、いきなりトップダウンでやるよう
なものではありません。経営者は、経営をおこなうと同時に
人間の機微を知ることが大切ではないでしょうか。
管理会計と同時に、資金繰り計画が必要です。事業計画と資
金の流れがマッチングしていかなくては、事業計画がうまく
回っていかないことになります。経営者の最大の仕事は資金
繰りです。事業は、社員に任せることができても、お金の責
任をとれるのは、経営者以外にありません。
私のような第三者は、なんとでも言えますが、私がみてきた
ところでは、事業を成長させる経営者は、このようなことを
全社員一丸となってやっていく実行力がありました。