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メインバンク

メインバンクを変える

ある企業に在籍していたとき経営上の課題があり、ある都銀
と話し合いをしていましたが、なかなか埒が明かない状態と
なりました。銀行取引はこの都市銀行1社だけでしたので、
会社側としては困ったことになってしまいました。

一般的に10億円を超える売上がある場合、銀行が1社だけ
ということは考えられませんが、この企業は無借金で経営を
していた関係で取引銀行が1社だけでした。都銀の担当者の
態度の悪さが、私にとっては深い不信感をもつことになりま
した。

これは別の銀行と取引をする必要があると考え、いくつかの
銀行を訪問してみましたが、あまりよい返事はもらえません
でした。ある日、別の都銀の営業担当者が在籍していた企業
を訪ねてきました。融資の営業でしたが、当面、資金繰りに
困っていたわけではありませんが、決算書や資金繰り表を渡
して様子をみていると、融資が可能となりました。

資金繰りに問題がなく、今回、この都銀と新規口座を開設す
るが当面融資を受けることはしませんでした。先ずは、将来
のために経営情報を提供していく約束をしておきました。従
来から取引をおこなっていた都銀には、担当者へ報告だけし
ておきました。また悪態をつかれましたが、これまでの取引
のお礼と新たに別の都銀と取引することを簡単に伝えておき
ました。

その後、従来からの都銀は、担当者の上司が訪問されたりと
手のひらを返すような態度だったでしょうか。しばらくは、
取引を続けましたが、徐々に新たな都銀へ取引を移行してい
きました。私が退社した後、その都銀はメインバンクとなり
企業を支えてもらっています。

売上が10億円程度の企業では、都銀が相手にしてくれない
ようですが、新たな都銀との取引によって企業は大きく飛躍
しています。銀行取引は、信頼関係に基づいておこなうもの
ですが、この都銀は、中小企業であったこの企業を本気でサ
ポートしています。銀行は同じようにみえるのですが、その
取引内容はかなり違うと思います。

経営に問題がないうちから銀行との取引を見直しておくこと
も必要なのかもわかりません。ただし、決算書や資金繰り表
は適正なものでなければ銀行は信用しません。日頃から忌憚
なく経営内容や課題について話ができる銀行を探しておくこ
とが大切だ、と経験しました。

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