昨日、賃上げについて書きましたが、結論から言えば、中小
企業も大手企業も稼ぐ力があるかどうかに尽きます。本質を
みなくては、将来的な賃上げなどできないことになります。
今春闘だけに注目が集まっていますが、物事はその本質を知
ることのほうが重要でしょう。その意味では、稼ぐ力の国際
比較をみておくことで日本企業の現状を知る手掛かりになり
ます。
私はそもそも春闘に疑問をもっています。理由は、企業の稼
ぐ力はそれぞれの企業によって違うからです。春闘もわが国
が得意な横並びにみえてしまうのは、私だけでしょうか。わ
が国の組合活動も同様に横並びにみえています。いろいろな
体制が陳腐化しているのがわが国の現状でしょう。
このような中にあってニッチな分野で特異性を発揮する企業
が存在しています。中小企業は、このような優れた経営基盤
をもつ企業をベンチマークするとよいと思われます。
売上規模が一千億円前後の企業ですが、このような企業は稼
ぐ力をもっていますし、全社員参加型の経営に徹しているの
が特徴です。私たちは、このような企業を知る機会がまれな
ため、つい大手マスコミが報道する企業の動向ばかりに注力
してしまいますが、創造的な活動をおこなっている企業を知
る努力をすることが大切ではないでしょうか。まだまだ、知
らない世界があるものです。