仕事に限らず情報を収集することは、人間生活のなかに沢山
あります。私が心がけている情報入手における原則は、三点
です。ひとつは、現在主流の情報、もう一つは、現在の考え
方に批判的な情報、最後は、それぞれ経験した人たちが発信
する情報です。
情報には、それぞれの主体が発信する意図が含まれています。
その情報が自分にとってどのような意味をもつか吟味する必
要があります。理由は、情報を使う主体はあくまで自分だか
らです。情報から得た内容に基づき、行動を起こす主体はあ
くまで自分です。すべての情報は多くの人たちに一方的に流
れていますから、その情報をキャッチして分析し、どのよう
に活用するかは、まさに自分次第ということになります。し
かも、情報を活用する環境は、企業や人間ごとに大きく違い
ますから、同じ情報でも活用のしかたがかわります。
現在主流の情報は、だいたいその所属するグループの既得権
を守るような内容になっていることが多いのではないでしょ
うか。例えば、国や学会など示すガイドラインといわれるよ
うな情報にこのような傾向があるように思われます。
反対に、このような情報に批判的なグループには、前述した
グループより事実に近い、あるいは諸外国の事例などを根拠
にした内容があるように思われます。
最後に、経験や体験した人からの情報は、前記した情報を裏
付けるための内容になるでしょう。それぞれの情報を確認し
たうえで、自分が選択する情報の内容と、その情報を活用し
ようとしている環境との整合性をとりながら自らの判断で取
捨選択し、行動することになります。自分自身の責任で行動
し、その結果に責任をとるので情報を真摯に収集し分析しま
す。それこそがビジネスの醍醐味かもわかりません。