物事を違った立場でみることが重要だと、私は考えています。
もっとも、考えているというよりは、小学生時代からまわり
と違う人間として生きてきたようです。とにかく、勉強が嫌
いで学校という組織にあまり慣れなかったように思えます。
遊び友達も、当然ですが、勉強できない人間が多かったでし
ょうか。その代わりか、友は私と違い遊びは一流でした。
私と言えば、勉強も遊びも三流以下でしょうか。小学生時代
によい思い出はなく、一人で野山を遊びまわっていたことく
らいしか覚えていません。あとは、学校の先生は、勉強がで
きる子をかわいがるということを知ったことでしょうか。そ
のことで、まわりを冷めてみることができるようになったこ
とは、その後、意外に役に立ったかもわかりません。
企業というところは、競合他社、製品、サービス、人、組織、
機能、自分が置かれた状況など、そもそもまわりを、冷静に
よく見ることが求められます。
元ソニー(株)社長の平井一夫氏の著書にあるのですが、常
に「 異なるもの」の見方や考え方に触れ、それを経営に取り
入れようとしてきた。 それを私は「異見」と呼んだ、とあり
ます。著書は、下記のタイトルですが、かなりの異端児だっ
たようです。
ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」
実は、このことが意外と重要だと思われます。理由は、経営
者一人で経営することは不可能だからです。経営は選択の連
続です。なにを選択するか、という場合、いろいろな異見を
聞くことが重要です。それだけ選択の幅を増やし、幅広い物
の見方が可能となるからです。
これができる経営者には共通点があるように思えます。先ず、
人の話をよく聞く、異見するものを好む、失敗に寛容、実行
できる人を選ぶ、失敗したときは経営者自らが責任をとる、
などでしょうか。
ただし、言うことばかりで、何回かチャンスを与えたうえで
結果が伴わない人間には、その後ノーチャンスでしたが。。。
これには社員も納得していたようでした。
仕事とは、どこへいってもやるべきことを言葉に出して、実
行し、その結果が問われるものではないでしょうか。
異端は、自ら経営者になるか、異端を受け入れてくれる経営
者がいなければ力を発揮できないのかもわかりません。