人生には痛い目に合ってしかわからないことがあるのでしょ
うか。入院などしたことがない私は、先日、検査入院で体調
をくずしてしまいました。日頃、元気に生活しているだけに
体調不良という状況だけで気が滅入ってしまいます。いかに
痛い目に合っていなかったがよくわかりました。このような
経験だけでも、これから先の生活をイメージすることができ
てありがたいことです。
人生とは、まさに痛い目に合ってわかることが結構あるので
はないでしょうか。私の仕事人生も結構痛い目に合ってから
対応したことが少なくありません。人間が経験できる範囲は、
そもそも少なく、どうしても後手に回ってしまいます。ある
いは、頭ではわかっていても対応を先送りしていた、という
ことが、しばしばあります。
いろいろな不祥事が毎日のようにでてきますが、それぞれの
担当者は理解していたのではないでしょうか。なにかの理由
で塀の上を歩くようになるのです。こうなると、結論は最悪
の結果となることが多いものです。人間だけでなく、企業も
痛い目に合うことになります。
この繰り返しが人生であり、人間がおこなう企業活動の本質
なのかもわかりません。それでも、法的に痛い目に合わない
ようにマネジメントするのが経営者の役割です。日頃から多
くの社員へ注意喚起しておくことが肝要です。社員が塀の上
を歩いていても適法側に落ちるようにしておくことです。む
しろ、現在では、経営者が不作為や黙示の指示により不正を
助長しているケースがあるのかもわかりません。
社員においては、経営の実態をよく把握し、自ら出処進退を
決めなくてはならい時代になったのではないでしょうか。人
生も、企業生活も小さな痛みのうちに方向転換できるように
しておくことに尽きます。
そう言えば、昨日、トヨタ自動車と独ダイムラートラックは、
資本提携を結ぶと発表しました。トヨタ子会社の日野自動車
と、ダイムラー子会社の三菱ふそうトラック・バスを経営統
合すると報道されました。痛い目は、厳しい結果をみること
になるようです。大企業のこれからの不祥事の未来をみてい
るようです。