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人間

人間とは閉鎖性を生む生き物

企業活動をみていると、つくづく人間とは閉鎖性を生む生き
物だと感じます。無理もありません。毎年高収益を出してい
る企業がわざわざ社内にある問題をみつけてコストをかけて
対策や改善をおこなうことなど、どのような人が経営者にな
ってもできないでしょう。なかにはまれに、そのような対策
や改善をやろうとする経営者がいるかもわかりませんが、取
締役会で解任されることになるのではないでしょうか。

決算数字至上主義が跋扈する現代では、だれが経営をするに
せよ好決算であればあるほど企業内部にある問題の対策や改
善はむずかしくなるでしょう。人間とは、限られた条件の中
でしか生きていないものです。自分たちの基盤をゆるがすこ
とに対しては抵抗するものです。だからこそ、好決算に隠れ
た問題は先送りされます。問題は、必ず現場に残り、その対
策を考えて次の好決算に向けた動きが一部は不正を伴いなが
らはじまります。

しかし、長期のスパンでみていけば、どこかのタイミングで
現場がやり繰りしていたことが破裂します。その瞬間、経営
者たちは、自らの不作為を知ることになります。これまでは、
それでもなんとか、企業内における改革で対応できていまし
たが、今日、日本のように市場が縮小する社会では、企業単
独では打つべき手立てがなくなりつつあります。必然的に、
このような企業は、破産、売却をおこなうことになるでしょ
う。残った企業は、合併などによって経営の主体が根本から
変わることになるようです。

人間の生きるプロセスは、成功と閉鎖性の繰り返しかもわか
りません。成功すればするほど閉鎖性はより強まります。人
間とは、永遠に成功の絵をみつづけていたい生き物だからで
す。地位が高くなればなるほど狭い視野のなかで生きている
のではないでしょうか。残念ですが、技術がどんなに発達し
ても生き物としての人間はそれほど進歩や発展はないのかも
わかりません。企業の好業績は続きますが、人間がもつ閉鎖
性と市場の縮小が相まって、現代では企業が突然死すること
があるということではないでしょうか。

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