建設業に限らず事業の進捗を管理するのは予算です。予算が
できていない経営は、中小企業や創業間もない企業ではある
のかもわかりませんが、ある程度の社歴があれば予算管理は
しているのではないでしょうか。それこそ、出たとこ勝負の
どんぶり勘定で経営できる職人肌の経営者はいるようですが、
普通の人間には、なかなかできない芸当です。
計画が作られていれば、工事であれば、受注時の計画原価と
実績原価を比較して予定通り進んでいない部分はどかこか、
予定原価以上に原価が増えた部分はどこか、などを洗い出し、
工事の責任者から、それらの理由や対応策をなどをヒヤリン
グしていきます。説明に矛盾する部分があれば、その他証憑
の確認、あるいは関係者からヒヤリングをして問題の有無を
みつけることになります。
その他1年以上残高が動いていない流動資産や投資等には多
くの内容が含まれていることがあります。投資にはリスクが
つきものです。先ず、投資計画策定時に把握していたリスク
や現状を詳しく確認していきます。計画からの逸脱があれば、
さらに詳細な内容を把握していきます。貸付金は、回収可能
であれば問題ないのですが、融資先の経営内容がはっきりし
ないような場合、迂回融資に注意する必要があります。
第三者に融資する場合、必ず特別な事情があるものです。最
終的に融資金額がなにに使われたのか、なにかの事業だたり
するときには、事業の実現可能性、採算性、資金の回収可能
性などを関係者のヒアリングから吟味していくことになりま
す。内部監査では、業務プロセスを会計的に把握し、現場対
応ができる実行部隊が必要です。会計的なチェックだけでは、
事業活動の本質に迫ることはできません。