解雇や退職勧奨をおこなったことで労働組合から団体交渉を
申し入れられるケースがあります。
私が在籍した企業でも解雇をきっかけに団体交渉を申し入れ
られていました。
私が入社する以前のことですが、企業側の対応がうまくでき
ておらず訴訟において完全敗訴し、元社員が現職復帰してい
ました。

団体交渉の場合、企業内の労働組合から団体交渉の申入れが
されるケースと、外部の労働組合（ユニオン等）から団体
交渉の申入れがされるケースがあります。
私が経験したケースですが、外部の労働組合から申入れがさ
れるケースでした。その場合注意が必要です。

ユニオンは、労働組合の一種で、どこの職場に属するかに関
係なく、労働者なら誰でも加入することができる個人加入の
労働組合です。
一般的には、合同労働組合、合同労組と呼ばれるようです。
私が関係した組合も合同労組と呼んでいました。
最近、ユニオンはインターネットなどを通して労働相談を広
く募集したりしています。
相談に来た労働者を対象に、組合員に勧誘したうえで、相談
にきた労働者が在籍している企業に団体交渉を申し入れるこ
とを行っています。
ユニオンの場合、企業内の労働組合と異なり、企業への帰属
意識がなく、会社の実情などを考慮せず労働者個人の権利を
主張する傾向が強いことでしょう。
これも私が経験したことですが。。。

ユニオンとの団体交渉は、話し合いですが、会社として、問題
がある社員の退職を望む場合は、退職を前提とした解決を目指し
てユニオンとの交渉を続けることになります。
現在では、団体交渉の場で暴言を吐いたり、会社経営者に罵声
をあびせかけたりするユニオンは少数派だといわれていますが、
なかには私が対応してきた組合のように、争議行為や団体交渉
で騒ぎ立てるユニオンもあるのかもわかりません。
こうなると団体交渉どころではありませんから、団体交渉を打
ち切ることもあります。

現在では、ほとんどのユニオンは話し合いが可能だといわれて
います。
強硬なユニオンでなければ、社員の退職に向けた話し合いをし
ている途中で、ユニオンによる団体交渉の申入れがあったとき
などは、その時点で話し合いによる解決をあきらめてしまうこ
ともあるようですが、また、ユニオンからの団体交渉での要求
を単に断るだけの対応に終始したり、あるいは問題社員を解雇
してしまうというケースがありますが、そのような態度が一番
問題を大きくします。
団体交渉は話し合いの手続ですので、あくまで話し合いによる
解決を目指すべきです。

団体交渉の拒否は、不当労働行為の最たるもので、企業に最悪
の状況をまねきます。
私が在籍した企業では、この不当労働行為を認定され、最悪の
事態になっていました。
ユニオンの対応がわからなければ、労働専門弁護士にすぐに相
談することです。