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仕事

解雇されても訴訟などをしなかったわけ

私は、これまで2社から解雇され、1社から降格を言い渡さ
れましたましたが、労働基準監督署や労働組合へ駆け込むこ
とはありませんでした。
また、訴訟を検討したこともありません。
理由は、私がおこなってきた仕事は、使用者側(企業側)の
立場である人事部門の責任者の仕事だったからです。
当然、いろいろ企業で人事の仕事をしてきましたが、少なか
らず従業員へ退職勧奨や解雇通告をしてきた立場だったから
です。

このような立場で仕事をすれば、自分が解雇された場合、自
分がとるべき行動の原則を決めて仕事をしていました。
退職に関して主導的な立場で仕事をするということは、自分
が、その立場におかれれば、退職をしっかりと受け入れる覚
悟をもって仕事することが、私自身の役割だ、と考えてきま
した。

もうひとつ理由があります。
私を解雇する経営者には、企業の未来はないという自信です。
解雇通告されたくらいで慌てません。
それまでの間に、経営者に対して、経営全般の進め方につい
て意見具申していますから、私の意見を受け入れられないよ
うであれば、経営がうまくいくはずがない、という確固たる
確信をもっています。

ですから、あわてることもなく、解雇されれば、次の仕事を
探すだけでした。
経営能力が低い経営者と訴訟をしたり、行政や労働組合へ駆
け込んで、このような経営者と対峙する時間があれば、前を
向いて独りでひたすら歩るいていくとういうのが、私の生き
方です。

人生において、どのような選択をするかは、常に自分自身に
あります。
私は自分を信じて、はやくそのような経営者から離れて、次
のステージへいきました。
そのような経営者との出会いもまた、自らの肥やしとして、
したたかに生きてきました。
結果的に解雇と降格された3社のうち、2社は倒産しました。

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