社員が誇りとやりがいを持てる理念、目的、ビジョンを掲げ
ることが重要なのです、といったことが、本には書かれてい
ますが、仕事をしている本人は、そのようことで仕事にはま
っているわけではありません。
理念、目的、ビジョンに共感する人材だけで組織を構成する
のがベストである。採用段階から自社の経営目的やビジョン
を発信し、心から共感する応募者の中から優秀な人材を選別
するなどは、学生が入社すれば、すぐに幻想だ、とわかるで
しょう。
結論から言えば、入社した企業における仕事がおもしろくな
るかどうかだけです。
仕事がおもしろくなる理由は、先輩や上司の話、あるいは実
際に先輩や上司がおこなう仕事を目の当たりにして感動する
ことです。
自分が感心、感激、感動しない限り、社員は、仕事が面白く
なることはないでしょう。
もちろん、そのような社員ばかりではありません。
給与水準や知名度を前提に仕事をしている社員がたくさんい
ます。
そのような社員と話をしても、感動などはありませんが、
企業に必要な仕事をしっかりとやってくれています。
それも大事なことなのです。
企業がどのように大きくてなっても仕事の中に人生があり、
仕事=趣味が一体化されているような社員は、ある書籍には
5%程度だ、と書いてありましたが、私の経験では3%ほど
でした。
このような人たちが会社を動かします。
会社を動かすとは、会社の未来を具体的にイメージして、行
動をおこし、目指すイメージを現実化する作業の連続です。
このような少し変わった社員以外は、日常的な仕事を普通に
やってもらうことが重要なのです。
多くの社員が、仕事の中に人生がある、というようなタイプ
になる必要はありませんが、社員の中の3%程度、仕事=趣
味タイプの人間が必要なります。
このような社員を得る方法もっている経営、あるいはマネジ
メントができる企業が成長発展していくのだ、と私は信じて
います。