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採用試験

採用試験にも個性がない日本企業

私は、算数と聞いて、今でもとても苦手で、苦労したことば
かりが頭をよぎります。
就職試験でしばしば使用されるSPIなど、なかなかうまく解答
できません。
中途(経験者)採用で利用する企業があるのですが、私も経
験しましたが、恐らく小学生時代にほとんど勉強しておらず、
自分では基礎学力がかなり低いからでしょうか、うまく解答
できませんでした。
もっとも、テクニックもあるのですが、いまさらその手の勉
強をしてまで挑戦するようなものではない、と開き直ってい
ました。また、私達の新卒採用時には、これらのツールがな
かったことは、私には幸いしています。

ところで、SPIなどの採用ツールの本当の使い方を理解して利
用している企業は、どれくらいあるのか、と思っています。
このようなツールを作る側は、必ずそれなりの意図をもって
つくり上げています。
私が学んだ中で納得している使い方は、10年単位で採用者
が自社内で、どのようなキャリアを歩んでいるか、というこ
とをしかっかりと追跡調査しているというものでした。
要は、ツールの得点とキャリアの推移をみるということです。

実は、このようなツールは、ある程度の期間と人数において、
企業における仕事の能力との間にあると思われる相関をみて
いくものです。
本来、同じツールを使用しても自社における人材に必要な要
素(能力)とは、なにか、ということを分析するために使う
ものですから、企業ごとに差異があって当り前なのです。
例を出せば、ツールにおけるハイパフォーマー(高得点者)
が、10年後、企業内で高い職位についているかどうかを見
ています。

私が学んだ企業では、必ずしもツールにおけるハイパフォー
マー(高得点者)が、その企業では上位の職位についていな
いので、自社が必要とする採用要素(能力)を分析し、その
企業にあったツールの基準(要素)を探しだして活用してい
るというものでした。
自社に必要な能力について、採用ツールの結果と自社の社員
の昇格の実態とを照らし合わせながら、採用可否の判断に利
用しているということです。

残念ながら、日本企業は、この点でもほとんど横並びです。
先ず人事部門などが、ツールについて本質的な勉強をしてい
ませんし、企業内で、前述したように体系化していることは、
ほぼないといってもよいでしょう。
日本企業は、このようなところでも長期的な視点で物事を進
めていくことがとても不得手です。
人事戦略がないとも言えます。

自社で試験問題を作成する手間を省き、安易に使用している
可能性が高くなります。
いわゆる足切りのためのツールです。
日本人の特徴ですが、ブランドに弱いことにも理由がありま
す。
また、ツールに対する本質的な理解がなければ、ハイパフォ
ーマー(高得点者)を、一次合格者にしてしまいがちです。
学生としては、やむを得ずノウハウを習得しておく必要があ
りますが、前述したような社内分析がなされていない企業で
は、単に採用時の基礎学力検査程度で使用されているだけで
す。

SPIができないからといって、仕事ができないことに、簡単
に繋がるものではありません。
応募者が多い場合、このようなツールによって人数制限が
かけられるということです。
このようなツールを中小企業が使う必要はありません。
能力がある社員を獲得するためには、独自の採用方法を考え
ることです。

自分の会社で成果を出している社員を理解することで、採用
時の基準を作ることが可能でしょう。
さらに、もう一工夫凝らして対応していくことができるかど
うかですが、中小企業では、この点が弱く、よい人材を獲得
できていないように思っています。
やり方は、いくらでもあるのです。

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