人間には「好きにやってよい」と言われると「適当に手を抜
いてやる」タイプと、「やりたいことを徹底的にやる」タイ
プがあるように思います。
前者のほうが圧倒的に多いのですが。。。

やりたいことを徹底的にやるタイプを探すのは、なかなかむ
ずかしく、採用では、あえてやりたいことを徹底的にやるタ
イプを探して入社させておくことが企業には必要です。
このようなタイプの人材採用は思いのほかむずかしいもので
す。
理由は、多くの人たちのなかで、徹底的にやるタイプの人間
を事前にスクリーニングする方法がないからです。
ひとつ方法があるとすれば、やりたいことを好きにやらせて
みることくらいでしょう。

このような無駄が多く、非効率で、確実性がない方法を採用
する企業はありませんが、そのようなこをやる企業は、独自
性と創造性を持っています。
そして、あえて社内に混沌した状態をつくり、やりたいこと
を徹底的にやる人間にチャンスを与えています。

これができている企業は、製品開発にとどまらず、組織機能
や人材育成など、企業活動における多くの点で、独自性や創
造性を発揮しているようにみえます。
そして、見事に成功を収めていく組織というのは、例外なく
「好きにやってよい」と言われた人間たちが、自分で課題や
目標をみつけて徹底的に働いてしまう人たちによって得られ
た価値が、普通の社員たちがやってくれることで得られる価
値を、何百倍も超えていくことができるのだと思われます。

私の経験でも、長期的に伸びていく企業は、必ず仕事に対し
て無我夢中でやっていくというタイプの人間の存在があって
企業が成長していくのだ、と確信できました。
とくに企業の創業立ち上げ期には、そのような人間の存在が、
わずか全社員の３％ほどでしたが存在していました。