M&Aは 「合併と買収 (Mergers and Acquisitions)」の
略語です。
M&Aが行われる目的は、新規事業や新たな市場への参入、業
務提携、経営不振の企業救済などでしょうか。
M&Aの手法には、合併、会社分割、株式交換、株式公開買
付等が主なものです。
近年M&Aは増加しているようですが、その背景にはコロナ禍に
よる廃業の増加、経営環境の悪化、競争力強化があると思われ
ます。
日本では、中小企業の後継者問題を解決するためのM&Aも多く
なっているようですが、スーパーマーケット業界、衣料品業界、
コンビニエンス業界、金融業界などは、盛んに M&Aが行われて
います。
テレビによく出てくる社長さんがいるスーパーもM&Aされてい
ます。
M&Aが可能なケースは、先ず相手先企業や事業にキャッシュ
フローが出ている場合です。
経常黒字になっている企業や事業でないと買収企業側は、本来
企業や事業を買うことはありません。また事業自体は黒字にな
っている場合でも、多額の負債があるという場合は債務を軽減
しなければ対象とはなりにくいでしょう。
相手先企業が仮に倒産したという場合でも、清算価値があるケ
ースでは不動産資産、動産資産、人的資産が非常に優れており、
M&Aにかかるコストよりも高い価値があるという場合、買収す
る価値があります。
たとえば企業が持っている土地が、将来、道路や鉄道の開通等
で値上がりが見込まれるというときM & Aが行われることがあ
るようです。
さらに企業を買収して事業を継続することでM & Aコストより
も高い利益を上げることができるという場合には買収する価値
があり、チェーン店舗を展開している企業が個人経営の店をM
& Aで取得し、ー店舗あたりの経営コストを下げながら経営範
囲を広げていくことで、効果が上がることが予想される場合な
どがります。
また、どのような企業でも事業を一から起こすことは大変です。
既存企業を買収することで、事業の初期投資を低く抑えたり、
事業の目標達成のスピードを早められたりする場合には買収す
る価値があります。
このケースは、私も経験しましました。
経営者の経営判断が重要ですが、それと同時に、経営者による
経営における構想力が問われることになるようです。
私が在籍していた企業の経営者は、M & A活用して、私が入社
したとき300名ほどの企業規模から、現在では10,000名規模の
企業となり、見事な経営ぶりを発揮しています。
経営者にとってM & Aは、買収する側としても検討が必要です
が、ベンチャー企業のような創業間もない企業で資金力が弱い
企業では非買収側(売却側)の立場で事業継続を目的として検
討しておくことが大切になるでしょう。
このケースも経験しましたが、創業者は企業を離れましたが、
企業はある上場企業のグループ会社として順調に成長していま
す。