どのような業種の工場でも、モノづくりに使うお金（製造原
価）の約半分以上は材料費でしょうか。
だからこそ、購入する材料の価格変動は、工場の利益に大き
な影響を及ぼします。

資料：読売新聞

工場で使用する材料の価格が上昇し、売価に転嫁できなけれ
ば、原価が上昇し、利益が低下します。逆に、材料価格が下
がっても売価が一定であれば、利益は上昇します。

資料：nsaccountstaff

2023年度も物価は上昇しましたから、製造業原価は上昇して
いると思われますが、価格転嫁がうまくできない国内企業で
は、利益の確保はむずかし状況になるでしょう。
今年は、さらに人件費や光熱費が上昇、そして円高と、製造
業にとっては、緊張を強いられる１年になるのではないでし
ょうか。

スーパーなどの末端市場からみる販売価格は、転嫁できない
傾向もみられるようになってきています。
大手メーカーの倒産などがあれば、日本経済の状態は一気に
悪化していく可能性もあるでしょう。

世界情勢を踏まえて、今年も製造業は、むずかしい環境にお
かれており、物価上昇の中での経営をすることになります。
とくに国内中心の大手企業や中小企業では、稼ぐ経営を目指
して独自性ある製品やサービスなどを生み出す力が問われて
きます。