営業時代、得意先のゴルフコンペには閉口しました。理由は、
私自身の運動神経の悪さにあります。
とてもゴルフにならないと、ある日、プロの門を叩くことに
しました。いくらゴルフの教科書を読んでも、所詮、読み物
でしかないのです。
プロの門を叩いた結果は、3か月もすれば明らかになります。
ゴルフに限らず、なにごとも基本や原理原則が大切です。わ
かっているのですが、なかなかできません。
プロの門を叩いて約25年ほど通いましたが、叩きこまれた
基本は身についています。
たまに練習場へいっても、最初はトップしたりしますが、ス
クエアに立ってボールの位置を合わせていくことで、きれい
なストレートボールが出ていきます。
スポーツに限らず、物事のすべては、仕事も同様ですが、基
本があり、基本を体得することが最も重要です。
基本をどう身に着けるかで、将来が決まるといっても言い過
ぎではないでしょう。
身近な良い先輩や上司など、あらゆる実戦的な機会を捉えて
て基本を学ぶことが一番です。基本を学ぶことは、一見する
と単調で、刺激がないものです。
しかし、その継続こそが、自分を着実に伸ばしていく方法な
のです。
経営や仕事の基本を学ぶのがむずかしいのは、スポーツより
幅が広く、おそらくどれを基本とするかという定義がなく、
実務を経験した人間であれば、私を含めて仕事や経営のプロ
といえるほど、プロもどきが多く存在することでしょうか。
実は、経営や仕事の基本ほど、基本がなにかわからないもの
もないでしょう。
その点が、仕事や経営の基本を体得するための妨げになって
いるのではないでしょうか。
経営者が悩むことが多いのも、この点でしょう。
だからでしょうか、誰にも学ばないで独力で向き合うタイプ
の経営者がいたり、反対に、いろいろな人から学ぶのですが、
なんら確信的なことをつかめないタイプの経営者がいたりと、
それは千差万別なタイプの経営者がいることで成り立ってい
ます。
そのようななかで、きわめて少ないですが、経営の基本を一
人の人に長期的に学ぶタイプの経営者がいます。
どれを選択するかは、なにをつかみ取りたいかで決まります。
選択の幅は広く、どれを選択するかは、経営者次第です。