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経営管理

組織や経営は常に烏合の衆になってしまう危険性があるだろう

ある人が書いていた。
社員が20名までは企業理念を明確にすれば管理なしでいけ
るが、20名を超えればルール化が必要となる。
月商2,000万円を超える規模になれば、10名以下のユニッ
トの集合体として各人の役割を明確にすることが求められる。
そして、社員が増加すれば経営者も成長する必要がある、と。

ベンチャー企業では、経営者の優れた能力により事業がスタ
ートするが、残念ながら入社してくる社員によって「烏合の
衆」になりやすいと言える。
20名程度までは、企業理念の明確化で管理していけるだろう。
20名以上になると労務的に就業規則(社員数10名以上)など
が必要になり、相応の管理体制が必要になる。

もっともそれは、経営者が事業のコアとなる仕事に集中する
ために必要になるとも言える。しかも経営を支える重要な要
素となる経営管理部門については、権限を委譲してその仕事
を任せることができる人材を見つけ出すことが大事だ。

これができていないベンチャー企業が多い。経営者は、いつ
も自分の能力を過大に見ており、現実は、事業の選択と集中
がなかなかできないことになる原因を自分でつくっている。
会社である以上、他人の力を借りて事業化を進める以外にな
いわけであるから、はじめに人を信頼して任せることを体得
しなければならない。これなくして、どんなに優秀な経営者
といえども事業の成長と拡大はあり得ない。

他人に仕事を任せるということは、ベンチャー経営者なら、
起業する前にあきらめておくことのひとつだ。一番のあきら
めごとは、自分の時間はないということだろう。
他人事で申し訳ないが、他人事だから言えるのである。
わが身になると、このように簡単にはいかない。

経営管理は、高原正一郎氏が戦略と戦術について、次のよう
に述べているが正論だ。
「戦術である基本的な管理体系(経営管理)が確立されてい
ない会社組織には、戦略の適用は不可能である。戦術の習得
と実践により機会費用を排除し、短期的な利益を獲得してゆ
くこと、戦略の適用と実践により長期的な利益を獲得し続け
ることが、会社成長の基本セオリーである」

日本人は、「戦略と戦術」の本当の意味が理解できていない、
あるいは本来的にできない民族かもわからない。巷言われる
ように情緒的、感情的意識が強い民族ではないだろうか。
多くの書物によって戦略と戦術について意味づけがされてい
るが、ベンチャー企業にかかわらず、多くの企業の現場で、
戦略と戦術にお目にかかることは稀である。

多くの経営者は戦略と収益に興味をもつが、戦略を展開する
際に必要な戦術とそのストックである経営管理体制にはあま
り興味を示さない。その結果として事業化が中途半端になり、
失敗といわれる事例が、この国のベンチャー企業だけとは言
わないが、多いと思われる。

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