途中でやめなければピンチはチャンスに生まれ変わるだろう。
ピンチだけに限れば、この点は、出口戦略との関係になる。
資金調達と事業化までの競争ではあるが、真面目に事業化に
取り組んでおれば、追加の出資要請は可能だろう。

一方、ベンチャーキャピタルなどへの情報開示が真摯におこ
なわれていなければ、これらの企業から追加の出資を引き出
すのはむずかしいと思われる。
ベンチャービジネスだけあって投資家は、失敗も計算に入れ
ているが、経営者にも同様に失敗の二文字がなければならな
い。その共通事項があってはじめて真摯な議論がおこなわれ
るし、いざとなったときに追加の出資に対応できる状況がつ
くられる。しかもその上に、成功させるための多くの英知と
関係者の知恵を結集することができる。

さらに撤退する場合の方策も真面目に検討でき、最小限の犠
牲にとどめることが可能になるだろう。
成功は失敗でもあり、失敗は成功でもある。事業の成長は、
事業を遂行する人自身の成長に依存するし、成功は、シンプ
ルな選択によって生まれると知った。