ベンチャー企業の成功は、ある人によれば、「せんみつ」と
いって1000のうち3つ程度だろうと言われているそうだ。ま
た、別なある人は、ベンチャーキャピタルから投資を受けら
れる確率は、1700分の1、その中で株式公開できた企業、あ
るいは事業売却ができた企業は、800分の1程度だ、と書い
てあった。
私が経験した企業は、いずれもベンチャーキャピタルから出
資を受けていたわけであるから、この厳しい確率をクリアし
ていたことになる。また1社は事業売却ができてたので成功と
言われる部類だろう。
ベンチャーキャピタルから出資を受けている場合は、このよ
うな稀に見る厳しい競争環境を勝ち抜いているわけであるか
ら、やはり相応の実績を出していく以外にない。
なにも当初の予想通りの結果とならなくとも有用な事業活動
ができていれば、大手企業などへ売却することによって事業
そのものが社会に貢献することになる。
経営者は、あらゆる観点から挑戦する必要がある。ベンチャ
ー企業ほど言葉がいらない企業はないだろう。実績が出るま
でが勝負であり、実績なきものは去る以外にない。
「優秀だから成功したわけではなく、成功した人が優秀なの
である」を勘違いして優秀なベンチャー経営者といったふれ
こみだけで将来性があるように言われる。
だがよく考えてみると、最終的には成功した経営者が優秀な
わけだ。人は、どうしても優秀な経歴に惑わされ、経営者を
触れこみだけで判断してしまう。
要は、ベンチャー企業経営者としての成功は、実績の有無だ
けだ。
新しい市場を作るチャレンジであれば、経験や実績はあまり
意味をなさないし、 失敗は必然、成功は偶然である。
学びによる成長は、成功の実績ではなく、失敗の経験からの
み得られる。
自らの企業家としての資質は、流暢な言葉で語る戦術ではな
く、結果で証明して欲しいものだ。
重ねて書くが、優秀だから成功したわけではなく、成功した
人が優秀なのである。