ベンチャー経営に限らず物事を進めていくときに近道は少ない。
近道に見える部分は、困難から目を背けて楽をして物事を進め
ようという心の弱さなどからくるようであった。
仕事においては、どう考えても近道はないと思う。
自分で失敗してきたからよくわかる。
仕事とは、まさしく愚直に積み上げていくことが、成功へ近づ
く王道だ。大体、失敗は手を抜いたところで生じる。物事の成
功は、人がきちんと仕事をおこなっていない、あるいは仕事の
一部が面倒だと端折ったりするところでは、生まれてこないも
のだ。また、成功は、安直に解がわかるようなもののなかには
ない。
凡庸なリーダーを経営者のなかに見つけることはかなりむずか
しいだろう。大体において自分は優秀な経営者だと思っている
人達ばかりが経営者になっている。
救われないような話だが現実だ。
成功する前から優秀な経営者だ、と思っている。
本当の意味で成功を知っている経営者は、誰のおかげで成功し
たかを理解している。ゆえに「凡庸」に見える振る舞いがそこ
にある。本当は、凡庸ではなく、優秀なのだが、自分の優秀さ
以上に成功の要因を知り尽くしているということだ。