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消費者

ニーズはさぐるのではなく掘り起こすことだろう

ビジネスでは、お客様の心をつかまえてしまえば、ニーズは
すぐにわかる。かなりむかしの話だが感心したソフトに出会
った。
それは、プリンターのインク量をコントロールできるソフト
ウェアだった。プリンターを利用している人ならすぐにわか
るだろう。
プリンターのビジネスモデルは、プリンター本体で稼ぐので
はなく、その後インクやトナーで稼ぐという優れたビジネス
モデルだ。

インクジェットプリンターにおけるインクの減り方はひどく
早い。特に写真印刷をするからだろうが、写真以外を印刷し
ても比較的多めの部数であれば、あっという間にインクが減
っていく。当然、使用頻度が多い人は、何度もインクを購入
することになる。
インク価格はかなり高い。
やむを得ずリサイクル型のインクへ変更するが、当り前だが、
それでもインクの使用量は変わらない。

この弱点をついて出されてたのが、インク節約ソフトだ。非
常に機能的で使いやすい。このようなお客様のかゆいところ
に手がとどくという開発能力に驚いた。
当然、試用版を試してから効果を確認して購入した。インク
やトナー代の元がと取れるほど効果が目に見えた。
私は、今では大量に印刷するケースは減ったが、まだソフト
は利用している。
ニーズは、掘り起こせばあるものだ、という典型例だろう。
当初は、その効果に興奮したように記憶する。
もっとも、今では仕事でもデータでやり取りすることが多く
なり、印刷すること自体があまりない。

また、この手の商品は大量に販売されているのが定番だが、
ディスカウントされていないか調べてみると、当時はディス
カウントされていなかった。
販売方法は、企業の販売サイトから直接ダウンロードする限
定販売になっており、必要とされるお客様が購入する範囲内
に絞り込んでいた。しっかりしたビジネスモデルだし、おそ
らく利益率は高かった思う。

このごろ利用しはじめたものでは、電話の相手先をチェック
できるアプリろうか。スマホは、あらゆるところから電話や
メールがくるのでやっかいだ。
導入した電話の相手先をチェックできるアプリでは、自動的
に相手先情報を確認して表示してくれるので、非常に助かっ
ている。
いちいち電話にでるのは嫌だし、メールを開くと危険なので、
事前にアプリでチェックしてもらえるからありがたい。

本来、お客様の困りごとは無限大ではないだろうか。困りご
とのすべてがビジネスになるかどうかはわからないが、困り
ごとを掘り起こしてみる価値はある。やはりビジネスは、自
らの先入観を捨ててお客様の声を聞くことに尽きる。聞く努
力を、どの程度したかによって使用価値が大きく変わる時代
だ。

また、経営者は、お客様にもっとも近い社内の声を聞くこと
だ。社内の声を聞く努力をして人材の活用を常に考えている
経営者であれば、答えは、でているようなものだ。
経営者だけでなく、全社員がこのような姿勢でビジネスに立
ち向かう企業は手強い。

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