小企業やベンチャー企業の社長が最低限知っておくべき数字
は、営業利益や売掛金の残高です。そして大事なことは、前
月末と今月末の残金の差とその理由を確認しておくことです。
銀行残高と現金を合わせた額がどれだけ増えたか、どれだけ
減ったか、また、その増減の理由はどのようなことなのかを
確実に把握することで経営基盤が盤石になっていきます。

このような基本ができれば、資金繰りの問題をクリアする一
歩となります。
また、営業活動上の問題点も同時に把握することができます。
取引先から予定通りの入金がない、入金があるが残高が減っ
ているなど、その理由を確認しておくことで経営の実態がわ
かるようになります。

だいたい小企業などでは、経理を一人の人間に任せているケ
ースがほとんどですから、預金や現金の残高は抜き打ちでチ
ェックする必要があります。
最低半年に１回はやっておきます。
人を信用しない社長だと思われることが嫌な場合は、将来、
株式公開を目指しているなどと、社員へ方便を使い、顧問の
税理士さんへチェックをお願いすることです。
もちろん有料でやってもらうことになります

昨日も名古屋にある運送会社の経理部長が約６億円を横領し、
馬券などを購入していたとして、逮捕されるという記事がで
ていました。
税理士へお願いする額など知れています。けちる経営者ほど、
足元はゆるいものです。
６億円の横領ができない体制を小さな企業時代から確実に構
築してください。

原理原則に基づく厳しい経営をおこなっていれば、それだけ
で真面目な支援者が現れるものです。
また、経営者に対する信頼が高くなり、取引先からの信用力
が上がっていくことでしょう。
あの会社と取引したいという企業にしておくことです。無駄
なことのように思うでしょうが、このような体制が営業力に
おける信用と評価を高めていき、人がおこなう営業と同様か、
それ以上の効果をもたらしてくれます。