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事業拡大

個人商店的な発想が権限委譲につながる

多くの中小企業では、主権在経だろう。いわば社長ひとりが
権限を行使していることが多い。部長たちもいるが、話して
いる先から社長が部長の話を否定するなど日常茶飯事だ。
私も否定されたことが何度もある。3度挑戦してOKださな
い経営者には、それ以上言わない。だいたいこの後は、みえ
ている。

権限委譲する経営者は大胆だ。完璧に委譲する。だから責任
が私にくる。これはこれで強烈だ。
だが、このタイプの経営者は自分の信念を曲げることなく、
権限委譲をやりぬく。
権限を委譲された私は死に物狂いで仕事に邁進した。当然だ
が、うまくいく。

権限委譲するとは、会社内で個人商店をやるようなものだ。
全責任が自分のもとにくる。やりぬく以外に答えはない。
こういうことができる経営者は、それだけ事業を拡大してい
くことができる。
理由は、経営者は新たなことに挑戦できるからだ。事業の芽
をみつければ、また個人商店をつくる。責任者に任せる。
私以上に、みな必死だった。利益責任があるからだ。
当然、給与は高額だ。経営者にこの点でも躊躇がない。
みなよく働いて成果を出した。

社員数は一万名ほどになった。まだ、拡大は続く。事業が拡
大できるように権限委譲されているだろう。
経営とはシンプルだ。
きっぱりと権限を渡す、成果に応じた高額な報酬を出す、こ
れだけだ。
成果とは、権限委譲されたものが確実生み出すものだ。しか
も事業は拡大する。それがビジネスだ。

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