ダブルバインドという言葉があるらしい。調べてみたら「メ
ッセージとその裏に隠されたメタメッセージとの間に矛盾が
含まれている状態のこと」らしい。会社では、上司がある事
柄を尊重するような口調で命じながら、実際の行動ではそれ
を軽視するという、といった状況のようだ。
これだけではあまりわからない。
簡単に言えばダブルスタンダードだろう。いろいろな言葉を
みつけてくるものだ。むかしはよくあった。
無理するな、と言いながら、仕事の要求はしっかりと指示す
るから残業になる。
こんな上司が多かったのではないだろうか。
今でもそうだろう。
このような対応が激しくなり病んでいる人も多いと聞く。
今の時代であれば、「ワークライフバランスを大切にしてく
ださい」と言いながら、部下に休暇を取らせない、といった
ケースだろう。
今の若者は、職場に対する要求レベルが高いことで知られ
ている。彼らは経営者に対し、多様性を重んじるとともに、
良好なワークライフバランスやリモートワークが可能な環
境、あるいメンタルヘルスに関する指針を明確にすること
まで求めるらしい。
もっとも、すべての若者たちではないだろう。
私には、少し理解できる。
正直さ、真面目さの一面だと思っているからだ。
だが、問題は仕事ができるかどうかだけだ、と私は常に考
えきた。上司など関係なく自分が休むと思えば、自分が希
望するときに休暇をとってきた。その前提は徹底的に仕事
をすることだった。
上司に文句を言われても気にしない。
気に入らなければ飛ばせばよい。
所詮、休暇などの権利は自分で勝ち取るものだ、と私は思
いた。
休みを取る権利は、誰にでもあるのだから、しっかりとと
ればよい。
それに抵抗するような上司など無視するだけの仕事をする
だけだ。上司にあれこれ言わせない仕事に向き合う姿勢が
大事だ。
経営者も本音で仕事をすることだ。
若い人たちに話すことは、経営の事実を伝えることだ。
誰をバスの載せるのかは、経営者自身が決めるものだ。
バスに乗せた人間で戦うことが重要だ。
中小企業やベンチャー企業だけでなく、大手企業でも同じ
だ。
企業規模が大きくなれなるほど、できの悪い上司の比率は
高くなる。
そんな実態を破壊するのが若者だ。
若者がやることを少し長いスパンでみることだ。
人事に声を荒げてくる中間管理職がいる。
そんな人間ほど、仕事をしていない。
人事も会社社会の事実に基づいて指導する必要がある。
間違っても、少々不埒であったとしても仕事をする若者は
見守ることが大切だ。
若い人間からしか、会社社会は変わらないし、変われない
からだ。