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起業

法人の場合、厚生年金保険料に注意を払っておきましょう

事業おこなううえで大きく違ってくるものに年金があります。
個人事業主の場合、厚生年金には加入することができません。
国民年金に加入することになります。国民年金の場合、満額
をかけたとしても、支給される年金額は月々 7万円程度です 。

他方、法人の場合、厚生年金に加入することになります。
将来、国民年金(基礎年金)と合わせて月額が約20万円程
度の支給になります。
このように年金額の差を見れば、厚生年金に加入できたほう
がよいことが理解できます。

ただし、厚生年金に加入する場合、メリットばかりではあり
ません。支給(もらえる)金額が多いということは、当然で
すが、厚生年金保険料の掛金が高くなりますから資金的な負
担は大きくなります。

仮に給与が月給50万円の方の場合、厚生年金保険料の徴収
額(天引き額)は、約18.3 %ですから9万1500円にな
りま
す。これを会社と個人で折半しているため、会社負担額は4
万5750円になります。つまり、会社から個人負担分を含
めて毎月約9万円ほどが引き落とされることになります。
この会社負担分は経費として計上することができますが、そ
れでも会社にとっては大きな支出となります。法人の場合、
厚生年金は強制加入であり、会社の経営状況によっては資金
繰り悪化の原因にもなります。

私が在籍していた一社では、入社後判明しましたが、厚生年
金保険料、健康保険料、消費税を滞納しており、最終的に手
の施しようがありませんでした。
経営者は、私が退職した数か月後に夜逃げしました。
しかも、社員の給与も未払いになっていたようで、その後、
未払い分の給与の支給はなかったとのことでした。

これまでの事業では、なんとか黒字を出していましたが、経
営者がはじめた新規事業に資金をもっていかれて破綻しまし
た。
厚生年金保険料、健康保険料、消費税を滞納している段階で
経営は破綻しているのです。

法人の場合、厚生年金や健康保険料は、会社負担分が発生し
ますから事業計画上もしっかりと経費計上して予定利益額を
算出しておくことになります。
資金繰りにも大きく影響してきますので、消費税の納税分も
きちんと資金繰りをしておかなければなりません。
このような点も踏まえて起業を検討することになります。

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