事業をはじめるとき、自己資金だけで事業をはじめるのと、
借金をして事業をはじめる場合があります。その多くでは自己
資金だけ事業をはじめることはほとんどないのではないでしょ
うか。だいたい銀行などからお金を借りて事業をスタートとし
ているでしょう。
起業する場合、もちろん潤沢な自己資金があってその中で
やりくりできるのであれば理想ですが、実際には家賃を払った
り、従業員を雇用して給与を払ったりなど、多くの経費がかか
ります。そのような中で少ない自己資金だけですべてをやりく
りしていくというのは、経営からすればリスクでしかありませ
ん。
会社経営で最悪なことは倒産して従業員を路頭に迷わせてしま
うことです。そのため経営者は倒産しないように会社の安全性
に注意を払っています。収益性や成長性も重要ですが、先ず安
全性をみておくことが必要になります。
安全性とは手持ちの現金預金です。現金預金さえあれば、基本
的に会社は倒産しません。仮に3億円の借金があったとしても、
3億円の現金があれば問題ありません。
多額の借金があると、すぐに会社の倒産を連想してしまいます
が、借金によって会社は倒産しません。
会社が倒産するのは手持ちの現金預金がなくなるときです。
借金は手持ちの現金預金を増やす資金調達の手段ですから、借
金をすることで倒産するわけではありません。
このことを知っておくことが重要です。
倒産の多くは、借金ができたとしても現預金が増えない、いわ
ば赤字の経営を続けているということです。
経営者が考えているよりも稼ぐ力なければ、すぐに赤字経営に
陥り、現預金はどんどん減少していきます。
試算表を確認するひとつには、現預金の増減(動き)をみるこ
とにあります。