企業が儲かっているかどうかをみるには、一般管理費をみ
ることが必要です。その会社の景気がいいかどうかの判断がで
きるからです。企業が経営をスリム化しようとする場合、最初
に手をつけるのが一般管理費です。
商品原価などは、簡単には減らすことができません。商品原価
を無理に下げようとすれば、品質の低下を招くことになり、売
上が下がっていく原因になったりします。
一般管理費の削減は、やろうと思えばすぐにできます。社員の
残業を禁止したり、給与カットしたり、福利厚生費を削ったり、
事務所を家賃の高いところから安いところに移したりするなど、
すぐに始めることができます。
一般管理費が減っている会社は、企業組織の合理化、リストラ
を進めているという見方ができ企業体質は改善されているとも
言えます。もっとも、儲かっているか、儲かっていないかとい
えば、儲かってはいないことが多いものです。
毎年、利益が一定程度出している企業では、一般管理費が
下がり続けていれば、利益を出すために一生懸命一般管理費を
下げている、と言えます。
会計初心者の場合、特に一般管理費に着目してみることが重要
です。決算書5期分を比較すれば、その企業が儲かっているか
どうかの判断が可能となるでしょう。
経営者は、このような状態にならないように経営をおこなうこ
とが必要です。また、儲かっていれば、一般管理費は、当然で
すが上がっていくことになります。
経営は、常にシンプルです。
複雑にするのは、いつも経営者なのです。