経理の仕事をしていれば、領収書とは切っても切れない関
係になります。領収書は、案外、簡単にもらえますが、詳細は
わかりにくいものです。
単にお品代と書かれているだけだったりして、その詳細内容が
わかないことが多いものです。
とくに飲食店でもらう領収書の場合、高額になっているが、そ
の内容がわからないようなものが多く、あまりに金額が高けれ
ば税務署が確認してくるケースがあります。
領収書だけもらっておけばよいわけではありません。
むしろ領収書よりもレシートのほうが、詳細な内容が確認
できます。どのような食べ物を何人で食べていたのかといった
内容が記載されています。
私の場合ですが、領収書にレシートをホッチキスで止めてもら
っておくようにしています。
そのときは面倒だと思ったとしても、税務調査をされた場合な
ど、スムーズに調査が進むからです。
また、なにも不適切な会計処理をしているわけでもないのに、
あらぬ疑いをもたれたりするよりも、よいことが多いからです。
このような対応は、日ごろから、ちょっとした心がけでおこな
うことができるものです。
企業が大きくなると、社員が増えていきますが、このような対
応ができていれば、社員が使用する経費の内容が明確になりま
す。税務調査のためとおもってやっていたことが、まわりまわ
って企業経営を支えていくようになります。
ソニーはそんな基本ができている会社でした。結局、原理原則
や基本に忠実な企業だけが長く成長を可能としていきます。
私がみてきた企業で成長しない、あるいは倒産した企業には、
このような基本がありませんでした。
経営とは、長い時間軸でおこなうものです。だからこそ、少し
の差が大きな違いになってくるのです。
経営者の姿勢の違いが、大企業への転換を可能とするのですが、
大半の経営者にはこのことがわかりません。
経営とは、違いがわかることでもあるのです。