中小企業では、在庫確認などの棚卸がおざなりなケースが散見
されます。ここから横領や脱税などがはじまります。
脱税は、経営者が意図的にやるのですが、いずれ税務調査でば
れるものです。知らぬは、社長ばかりなりでしょうか。
「棚卸除外」という脱税は、非常に多いそうです。棚卸除
外は期末の棚卸数量を意図的に除外する不正行為です。税務調
査では、まず棚卸除外の有無の調査が重点的におこなわれます。
期末棚卸の確定には「数」と「単価」の二つが要素があります。
計算誤りなどにより期末の棚卸数量が過少になっていないか、
または、単価が過少に計上されていないかを調査されます。
棚卸除外は、在庫表を書き換えるだけです。脱税者からすると
簡単にできます。
棚卸というのは、企業のなかでも対応がマチマチです。ソニー
子会社時代のように毎月実地棚卸をおこう企業もあれば、中小
企業のように適当に在庫確認をしているところもありました。
また、上場企業レベルでも棚卸能力には大きな差があります。
税務調査では、この点を鋭く指摘されます。納税側の企業では、
棚卸表はわかりやすく作成しておくことが必要です。棚卸表に
書き直しの跡などがあったら、必ず税務署に確認追及されるこ
とは間違いところでしょう。