ある人は、企業が粉飾決算を行う目的の一つは「上場を果たす
ため」と言っている。企業にとって、ある意味、創業して「最
初の目的」が上場企業になることかもわかりません。しかし、
上場することはそう簡単ではありません。
上場企業となるためには、高いハードルをクリアしなければなり
ません。仮に、東証プライム市場への上場を希望すれば、最近 2
年間の利益が 25億円以上、時価総額が 1 0 0 0億円以上となる見
込みがあることが求められます。
しかし、それらをクリアすれば、企業は巨額な見返りを得ること
ができます。これまでとは比べもにならない資金調達を株式市場
から行えます。しかも創業者は、持ち株を売却することで、莫大
な資産を得ることが可能となります。
そのため、経営者は上場したいと考えるのでしょう。そのとき上
場条件をクリアするために粉飾を行うことがあります。上場後、
問題を起こす企業が後を絶ちません。
まじかに上場を控えている企業、あるいは上場を検討している企
業などに対しては、厳しいチェックが必要なります。
本来であれば、上場前に監査法人などによって厳しいチェックを
受けているですが、粉飾はおこなわれます。
さらに上場はできても、時代の先端をいくなどの評価が先行し、
期待された実績を出せない企業が多くあります。
上場準備をまじかにみてきた人間としては、先ず経営者の姿勢が
甘いことにつきます。
自らをどこまで厳しく律しているかが問われるところです。こん
な経営者は、残念ですが、極めて少数しかいませんでした。
これも私がみて事実です。