経営者は、常に現状に満足するという危険に直面しているもの
です。なぜ成長し続けなければならないのだろうか、という疑
問があるが、その答えは簡単です。
経営者の成長は、自分の人となりを決定するからであり、自分
の人となりというものは、経営者を引きつける人を作っていく
からです。また、経営者が人を引きつける人となることは、自
分の組織を決定するからでもあります。
だから、経営者が自分自身で作った組織を成長させるためには、
学習意欲を持ち続けなければならないのです。
経営者がある程度成功していると、皮肉なことに、学習意欲が
低下し、自分はすでに業績をあげたのだという自負心によって
安心している場合があります。一部の経営者は、ある程度の目
標を達成したら、これくらいの成長でよいと考えていたりしま
すが、たとえば、有名な賞を受けたり、経営目標を達成したり
すると、そのような心理が芽生えるようでした。
しかし、優れた経営者は、成長するのをやめることは、自分の
潜在能力を信じないことであり、経営能力を放棄することだ、
と発言していました。
優れた経営者は、一度の成功で満足することなく、次の成功の
ための行動が必要なことを知っていました。過去、いや昨日の
成功さへ終わったことだとして、どん欲に次の成功を求めてい
く姿が印象的でした。