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採用

求人票の作成には注意が必要です

求人票の作成で特に問題となるのは、求人票で提示した労働条
件が、従業員に示した労働条件のほうが不利な労働条件通知書
を提示したときです。
裁判になったケースもありますから相当注意が必要なところで
す。たとえば、ハローワークの求人票に「期間の定めが無い」、
「定年制が無い」と記載していたにもかかわらず、入社当日に
なって「1年更新の有期雇用」や「65歳定年制」という労働
条件通知書を、会社が労働者へ提示したケースでした。

当該労働者は、他の会社をすでに退職してこの会社に入社する
意思をもっていたため、提示された労働条件を拒否すれば、仕
事がなくなり収入がなくなってしまう、と考え、会社から提示
された労働条件通知書を確認し、自ら署名押印しました。
その後、当該労働者は、一年後に有期雇用契約が終了したとし
て、会社は、この労働者を雇い止めしました。
労働者はこれを不服とし、会社を訴えました。

裁判所の結論は、当初ハローワークに提出していた求人票に記
載された「期間の定めが無い」こと、及び「定年制が無い」旨
の雇用契約が成立していると認めました。その上で、雇止めを
無効として雇用契約が現在も継続されているとして、この間、
およそ 2年間の賃金の支払を、会社に命じています。

このケースでは、労働者は自ら労働条件通知書に署名押印して
いましたが、裁判所は不利益を伴う労働条件の変更を認めませ
んでした。このケースは、不利益な労働条件を提示したのが勤
務開始日であって、労働者に著しい不利益と不誠実な態度であ
り、当該労働者が、仮に拒否すれば仕事が無くなるため、やむ
を得ず署名捺印せざるを得なかったと、裁判所が判断しました。

裁判所は、労働者が自ら自由な意思で、不利益な労働条件を受
け入れたものではなく署名と捺印に同意はなかったとしました。
このような不誠実な求人票を提出する中小企業は、しばしばあ
るようです。違法な採用と言われても致し方ありません。

もっとも、求人票に示した労働条件を、雇入れ時に変更するこ
とは可能ですが、その場合は、変更内容について明示しなけれ
ばならないことが、職業安定法で義務付けられています。
しかも、このようなケースがある場合、会社は可能な限り速や
かに、求職者に労働条件の変更内容を「書面で」知らせると同
時に、変更内容について十分な検討期間 、少なくとも一か月程
度の猶予期間を与え、求職者の自由な意思で契約を結べること
ができるように対応する必要があります。

ただし、私の場合、実務でこのような対応をすることはまった
ありませんでした。当然ですが、求人票の内容で雇用契約を結
ぶことを前提として採用計画をおこなっているからです。
このような詐欺的な募集をおこなうことは、私は経験したこと
がありません。
このような労働条件の変更は、仮に小さな会社でも許さること
はありません。必ず採用計画に基づき、募集条件を明確にした
求人情報を掲載することは、企業経営の基本中の基本です。

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