経理部に求められる要件はたくさんありますが、特に今日重視
すべき課題は、以下のようなものがあるでしょう。
経理部では、企業の会計情報を正しく公開することと同時に、
企業が置かれている様々な会計リスクから企業活動を守る役割
があることです。
ディスクロージャーへの対応は、今日的課題の重要な要素です。
むかしの経理部は、取引を正確に記帳し、決算をまとめ上げる
ことに重点が置かれていましたが、情報開示への対応は、それ
ほど高くはありませんでした。
しかし、今ではグローバルスタンダードへの対応が余儀なくさ
れていますから、会社法、金融商品取引法、会計基準、税法な
どは頻繁に改正されるとともに、開示情報が拡大する傾向にあ
ります。国内の会計基準にとどまらず、国際会計基準(IFRS)
の連結財務諸表の適用もあります。
さらに、今日では、企業の内部統制への対応において、会社法
は内部統制の整備を義務化しており、また、金融商品取引法で
は内部統制報告書の作成と外部監査の義務化が規定されていま
す。会計情報を扱う経理部は内部統制の主要部門として、内部
監査部門などと協力しながら、全社的な内部統制の整備、運用
、評価に積極的に関わらなければなりません。
企業を取り巻く環境の変化は激しく、企業活動にともなうリス
クへの対応でも経理部の役割は拡大しています。
経理部は、会計情報を通して全社的な情報が集まることで、他
の部門よりもリスク情報が集まりやすくなっています。企業を
取り巻くリスクは雑多で複雑であり、リスクへの対応を誤ると、
どれも企業の存続に多大な影響を及ぼすことがあります。
経理部は、会計情報に現れるリスク情報をモニタリング(監視)
し、適時適切に経営者へ情報提供することが、今日的には重要
な役割となっています。
中小企業の経理では金勘定が主たる機能ですが、企業規模が拡
大していくと経理部がおこなう仕事の役割は多岐で重要なもの
に変質していきます。
中小企業の経営者であっても、未来をみつめることができる経
営者は、このような勉強を怠りませんでした。
だからこそ、経理部門が変質していきながら、企業規模は拡大
を支えていくことになります。