上場会社では、とくに内部統制機能は重要な役割を担っています。
経理部は、その中心的存在です。
内部統制とは、経営者が会社を効率的かつ健全に運営するための
仕組みです。具体的には取締役、取締役会、監査役、監査役会、
内部監査、社内組織、社内規定、ITシステム、経営計画(組織運
用や制度運用)など、社内の管理体制がそれぞれ整合をもちなが
ら機能することで、高い指揮・監督機能を発揮させるための仕組
みとなっています。
経理部では、財務会計を基本に貸借対照表や損益計算書などの財
務諸表を作成しますが、その目的は、企業を全社的観点から計数
的に正しく把握して、実績を評価し、経営者や各部門の管理者に
経営活動における有効なサポートをおこなうことです。
実績を正確に把握し、理解してもらうことで、より積極的に対応
策を提案するとともに、各執行部門の協力を得て経営者をサポー
トし、内部統制機能を有効に実行させていくことが経理部の重要
な業務になります。
内部統制の目的は、会社における事業遂行において効率性を高め、
法規を遵守する仕組み(コンプライアンス)をつくり徹底させて、
資産の保全を図るなどと、あるいは主に会社内部の事業活動とそ
の結果を適切に外部に対して公表する財務報告に区分することが
できます。
金融商品取引法では、財務計算に関する書類その他の情報の適正
性を確保するための内部統制を「財務報告に係る内部統制」と定
義し、経営者は内部統制報告書を作成し、内部統制の有効性の評
価を実施し、監査人がその評価結果が適正であるかを監査するこ
とが規定されています。また、会社法では、会社の業務の適正を
確保するために内部統制制度の構築を義務づけています。
株式公開をおこなう場合、確実に通る道ですが、適法に機能を構
築できる企業は少ないでしょう。
株式公開を目指している企業では、証券会社などの言いなりで内
部統制制度を構築をしていると、上場後、必ず不測の事態に直面
します。やはり企業規模に対応して着実に、しかも優れた企業を
模範として確実に内部統制制度を日々の業務のなかに構築させて
いくことで、その実効性を高めることができます。
経営と同じで内部統制制度も自社の実務に適合したものを構築す
ることでしか、本当の意味で機能しません。
経営者は、物事の本質をみつめ、自分で考え、自らの企業の将来
に向かって、内部統制制度の構築に挑戦していくことが求められ
ています。
本当の意味で実務を知り、機能する制度をサポートできる人間を
探しだすのも経営者の大切な仕事です。