現在、M&Aは当たり前のようにおこなわれていますが、M&A
とは、合併(Merger)と買収(Acquisition)の略です。、合併、
会社分割、事業譲渡、株式取得などの手法を利用して会社や事業
の支配権を取得することになります。
合併は、二つ以上の会社が法的に一つになることをいいますが、
会社分割は合併とは逆に、一つの会社を二つ以上の事業に分割す
ることです。
事業譲渡は、事業を他社に譲渡することです。
これらの手法を活用する場合、会社法、独占禁止法、金融商品取
引法など法律上の手続きが必要になり、税法にも十分な理解が必
要です。
株式取得は、他の株主からの株式の取得や第三者割当増資を引き
受けることによって会社の支配権を獲得します。
株式交換は、二つ以上の会社が親子関係を作るために株式を交換
することです。株式を交換する点では合併と同様でが、法的に一
つになりません。
株式市場から株式を取得する場合、金融商品取引法で一定の条件
を満たすときは、公開買付(Take Over Bid)で株式を取得するこ
とが必要になります。
M&Aをおこなう場合、候補企業の調査と評価をすることが必要
となるため、法律、会計、税務の専門家によって検討をおこなう
ことになります。この場合、経理部や社内の人材では対応がむず
かしい場合があり、外部の専門家を活用しながら実施されていま
す。
M&Aの実務は、会計情報を詳細に把握している経理部は社内情
報を法律家などの専門スキルを有する外部の専門家に提供し、緊
密に意志疎通を図ることになります。
私は、いくつかのM&Aを経験しましたが、成功したケースは、
経営者の覚悟と同時に、買収後の未来をきちんともっておられた
ことが印象的でした。
大事なことは、買収費用よりも、むしろ経営者の意志と姿勢がM
&Aの成功を決定しているということでした。