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売上

物があふれる時代の売上はお客様次第だ

現代社会において製品やサービスが売れるかどうかは、買い手
であるお客様の意思にほとんど依存しています。私が在籍して
いた部署は、コストセンターでしたが、販売部門は、プロフィ
ットセンターと呼ばれて売上を上げて利益を出す部署だ、とさ
れていました。ところが、現代の企業内部にはプロフィットセ
ンターなどないと言ったのは、ドラッカーでした。

ドラッカーは、真のプロフィットセンターとは、顧客だけだと
いう考え方でした。一方、企業はいつも売ってやってる、使わ
せてやってる、という態度でいる企業が存在します。
私が新卒で採用された企業は、付加価値がない製品を作り、競
合がひしめく市場で事業をおこなっていました。私は、とても
売ってやるといった態度などはできませんでした。常に、顧客
の姿勢をうかがっていました。

私たちは勘違いをしていました。とくに経営職や管理職は、そ
のような売ってやる的な考え方でしたから、付加価値がある製
品を生みだす努力を忘れていました。
私は、ある日、先輩に競合企業のA社と合併すればよい、と話
ました。市場競争が激しく、製品に特長がないものを販売して
も行き着くところは価格競争です。合併しか生き残る道はない
のではないでしょうか、と言いました。

実際、私が退職して数年後に合併が実現しました。その現実は、
ドラッカーではありませんが、私が在籍していた企業にプロフ
ィットセンターがないことを証明しました。
その後も事業規模は拡大しているようですが、まだ、競合が多
く厳しい販売が続いているようにも思えます。
社風には、企業の社風もありますが、業界という風もあります。
この業界は、世界的な企業が存在していませんでしたが、その
理由は、顧客を忘れていたからでしょう。このような意識で経
営すれば、残念ですが、社員を成長させることも、企業を成長
させることもないように思えました。

ソニーとの違いは歴然としています。ソニーは大企業ですが、
売ってやるという姿勢があまりない企業です。ベンチャーから
大成功してきたからでしょう。しかも、世界を相手に商売をし
ていますから、顧客の声を大事にします。あるいは、顧客が承
認してくれて、自ら進んで購入してくれる製品を生みだす力が
ありました。
私がいたソニー子会社のなかに事業計画というプロフィットセ
ンターはありましたが、現場は、いつもどん欲に顧客の意見に
耳を傾けていく姿勢を貫いていました。売ってやるという姿勢
がないことと、常に創意工夫することが、事業を拡大していく
原動力でした。
その上に、多くの社員の成長もありました。

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