現在、トランプ関税で日本企業は、先行きの心配がされています。
このようなことで一喜一憂していては、中小企業の経営では、悲
観しか生まれません。中小企業ほど海外進出が必要な業態はあり
ません。誰かに依存する体質は、危機のとき、必ず困難をもたら
します。自分で現地生産や販売をすることは大変なことですが、
他の企業と同じことをやっていても苦難を乗り越えることはでき
ません。
ソニーが、なぜ大企業へなれたのでしょうか。中小企業時代から
自らマーケットを開拓してきたからです。多くの困難に遭遇した
ことでしょう。この時の日本は、まだ成長へ向かっていく時代で
した。国内において販売を検討することもできたでしょう。そう
しなかったのは、ソニーが中小企業だったからです。
今、国内マーケットの活動では、人口減少社会ですから他社と同
じことをしていても、ソニーが中小企業だった時代より厳しい競
争がまっています。大手企業は、トランプ関税といえども、米国
内に工場をもっていますから、生産や販売に関してやりようがあ
ります。
他方、中小企業が、米国内において他社の販売網を活用していれ
ば、だいたい輸入契約の一時保留や場合によっては、契約打ち切
りなどをされてしまうのではないでしょうか。
本来、中小企業ほど自社で米国内に製造設備をもったり、自社で
販売網を構築することが有効です。
できないと考えるか、やってみようと考えるかで、未来は変わり
ます。本来、米国市場は、中小企業ほど可能性があるところです。
理由も簡単です。これほど開かれた市場はないからです。
ある程度検討する必要はありますが、先ず経営者が米国市場をみ
て自分の肌で感じることが大事です。あらゆるチャンスがあるの
が米国です。中小企業こそ、挑戦していく時代ではないでしょう
か。制約条件をはねのけていくのが経営です。